職場での働き方改革が進んでいる現代ですが、AV業界ではその改革があまり進んでおらず、出演者にとってもスタッフにとっても、過酷な労働環境となってしまっています。
Nervisionでは活動を継続することで、AV業界の働き方改革に努めています。
なぜAV業界では働き方改革が進んでいないのか

そもそも、なぜAV業界では働き方改革が進んでいないのか、その理由から説明します。
それは、アダルトビデオが売れず、制作費を削減する必要があるためです。
アダルトビデオが売れなくなってしまった主な要因は、インターネットの普及です。
そしてインターネットの普及に伴い、アダルトビデオが売れなくなってしまった背景は主に3つあります。
海賊版動画と中古DVDの流通

現代はデジタル化してコピーが容易になったかつ、インターネットを介して誰もが気軽にデータを共有できるようになりました。
その結果、インターネット上には著作権が無視された、海賊版のアダルトビデオが大量に公開されてしまっています。
海賊版はもちろん、制作者側に売上をもたらしません。
また海賊版が公開されている中で自身の作品の売上をあげるために、人気AV女優は握手会、サイン会、写真撮影会などのイベントを開催し、DVDの実地販売を行うようになりました。
また購入した枚数に応じてオプションを追加することで、さらに売上を伸ばす工夫も行っています。
しかしこのように1人の消費者にDVDを複数枚売ることで、イベント終了後にはDVDの一部が中古品として売りに出されてしまっているのが実情です。
中古品はもちろん新品よりも安価で販売されるため、中古品が流通することで、新品はさらに売れなくなってしまいます。
このようにインターネットが普及することで海賊版が公開されるようになり、海賊版が公開されることで中古DVDが流通するようになり、アダルトビデオは売上を伸ばせない、負のスパイラルとなってしまっているのです。
インターネット配信の普及

インターネットの普及に伴い、アダルトビデオは動画ファイルのダウンロードやストリーミングで視聴することも一般的となりました。
しかし、インターネットでの動画配信は制作者側にもたらす利益が少ないのです。
その理由は、配信サイト側に売上の約7割が割り当てられるためです。
(※サイトにより異なります。)
さらにインターネット配信では、古い、または需要の低い作品は数円~数百円で配信されていることもあります。
以上の背景から、インターネット配信は制作者側に利益をあまりもたらさないのです。
アダルトビデオ作品の増加

インターネットの普及に伴い、世の中のアダルトビデオ作品の母数は増えました。
個人でもアダルトビデオを撮影し、公開できるようになったためです。
(個人が制作したアダルトビデオは、一般的に「同人AV」と呼ばれます。)
アダルトビデオ作品の母数が多くなれば、必然と作品1つあたりの売上は下がります。
さらにPornhubを始め、同人AVは無料で公開されているものも数多く存在します。
作品の母数が増えたことに加え、無料で視聴できるものもあることから、アダルトビデオの売上は伸ばしづらくなっているのです。
アダルトビデオ制作の実情

以上の背景から、アダルトビデオは昔と比べ、売上を伸ばすことが難しくなりました。
しかしAV業界の会社も民間企業のため、もちろん利益を上げる必要があります。
では売上がなかなか伸ばしづらい中、どうやって利益を上げるのか。
それは、制作コストの削減です。
実際に約10~20年前はアダルトビデオの制作費として、250~300万円程の予算がありましたが、今はその半分以下の100~150万円が予算の相場となっています。
そして制作コストを抑える工夫が、働き方改革を推進するどころか、出演者やスタッフに過酷な労働環境を強いることに繋がってしまっています。
撮影現場の実情

撮影現場の大半は、貸しスタジオやレンタルスペースです。
そして貸しスタジオやレンタルスペースには時間制限があります。
時間が延びてしまうと延長料金が発生するため、時間内に終えられるよう、撮影は分単位のタイムスケジュールが組み込まれます。
そして時間を厳守するため、撮影のみでなく、撮影合間のシャワー、食事、メイクのし直し、道具の用意、セットの組み換え等、多くの作業が急ピッチで進められます。
撮影当日は、休憩している時間がほぼないことが多いです。
さらに一つの作品に多くのキャプチャがあるアダルトビデオですが、その撮影は1日で行われることが大半です。
何故なら、貸しスタジオやレンタルスペース等の撮影場所、出演者やスタッフの人件費は、複数日に跨ると料金が上がるためです。
1日間で終えるために、撮影時間が早朝から深夜まで行われることも、よくある話です。
休憩がほぼない状態で早朝から深夜まで労働が続く。
アダルトビデオの撮影現場は、大変な労働環境なのです。
さらに出演者、特にAV女優は、1日に複数回も性行為をすることになります。
一般的に1日に何度も性行為をすることは、体力的に厳しい方が多いのではないでしょうか。
アダルトビデオへの出演は、大変な体力仕事です。
人件費の削減

アダルトビデオの制作費はどんどん削減されていっています。
そしてその削減対象には、人件費も含まれています。
ただでさえ撮影現場は各作業が急ピッチで進められますが、ここに加えて制作スタッフの人数も削られるようになりました。
人数の削減が、スタッフ1人あたりにかかる負荷をより大きくさせ、さらに撮影時間の長期化や休憩時間の削減に繋がってしまいます。
またスタッフだけでなく、最近では出演者も人件費削減の対象となり、ギャラ(出演料)も下がりつつあります。
AV女優は一般的に、若ければ若いほど需要が高いという現実があります。
そしてインターネットやSNSの普及によりAV女優がより身近になったことで、憧れの気持ちから自らAV女優を志望する女性達が、年々増えていっています。
現代では毎年約6000人の女性がAVデビューしていると言われています。
昔は高いギャラを支払うことで女性にAV出演を依頼していましたが、現代ではAV女優の母数が増えたことで、無理に高いギャラを支払う必要がなくなりました。
そのギャラの少なさから、特に企画女優の場合はパートやアルバイトなど、別の仕事と併用して働いている方が大半と言われています。
以上の背景から人件費もどんどん削減されていき、スタッフも出演者も、給与は低くなっているのに1人あたりの負荷は増えていくという、負のスパイラルとなっているのが実情です。
また薄給で一生懸命働いたところで、その労働を尻目に違法アップロードされた海賊版のアダルトビデオを視聴して、お金を払わないユーザーはさらに増え続けています。
今後も売上が伸び悩めば、スタッフも出演者も、さらなる人件費の削減や過重労働に見舞われるかもしれません。
作品企画の実情

現代ではアダルトビデオが売れない時代となってしまいました。
だからこそ制作者側はより、少しでも利益を上げることにこだわるようになりました。
その結果、作品そのものの内容も大きく変貌しました。
昔はアダルトビデオにも映画やドラマ仕立て等、作品としての要素が非常に強いものが多くありましたが、今は売上を上げることが第一優先であることに加え、制作費もどんどん削減されていっています。
従って企画される作品は、ユーザーにどれだけエロいと思われるか、どれだけ抜けるか、ということばかりが要求されるようになりました。
にも関わらず、昔と比べ撮影技術は上がったり、AV女優の母数が増えた故に女優のルックスレベルも上がったりしたことで、より内容やクオリティは高いものが求められています。
制作費を抑えるために抜き目的の内容かつ、過去作品や競合他社の作品より高いクオリティの作品を制作しなければならない。
その結果、出演者により過激な演出を依頼しなければならなくなっているのです。
ギャラは上げられないものの、内容はどんどん過激となり肉体負担も増えてしまうという、負のスパイラルとなっています。
まとめ
以上、現在のAV業界は働き方改革が進んでいくどころか、スタッフも出演者も、給与は下がっていく一方で労働負荷は大きくなっている状態です。
この状況を打破するにはやはり、制作したアダルトビデオでしっかり売上を上げることがまず必要と考えます。
Nervisionでは活動を続けていくことで作品の売上を上げ、スタッフや出演者の皆様へ、流した汗の分、しっかり報酬が支払われる仕組みづくりのお手伝いをして参ります。
そしてこの業界でも皆様が気持ちよく働けるよう、働き方改革の浸透に努めて参ります。
プロフィール

Nervision代表 松田翔平
営業職やWEBディレクター職を経験した後、Nervisionを立ち上げ。
AV作品や女優の広報活動を行い、業界や社会の改革に奮闘中。
AV業界は日本社会に貢献している、立派な業界です。合法はもちろんのこと、昨今ではコンプライアンスも徹底されるようになりました。しかしAV業界に対する差別や偏見は、残念ながらまだ残っていると言わざるを得ないでしょう。AV業界に対する差別・偏見の具体例を、以下に記載します。Nervis...
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